川崎 昌平著『大学1年生の君が、はじめてレポートを書くまで』:分からない、を発見するために。

いしかわ ゆき著『書く習慣』を読んで(これでなんでも書けるな!)なんて思いきや、さっそく壁にぶち当たってしまいました。

『福田村事件』の感想は書いても書いても終わらなくて、あの文章だけで一週間以上かかってしまったのです。書きたいことが多い。調べることが多い。知らないこと分からないことが多い。原作も読んでから書けたらいいなとも思ったけど、そしたらますます時間がかかる……。

まずは気軽に気楽にやっていこうと思った矢先に、一生懸命書けば書くほど後悔する感じ─────(これはあかん)とモチベーションを立て直すために、一冊の本を手にしました。

川崎 昌平(かわさきしょうへい)著『大学1年生の君が、はじめてレポートを書くまで』。

ミネルヴァ書房/2020年発行/単行本:160ページ/本体1400円

最初の投稿とプロフにあるとおり、自分は学校生活と無縁の人生を送ってきたので、大学に足を踏み入れたこともレポートを書いたこともありません。なのにこのタイトルを選んだ理由は、読みやすそうな印象と、レポートの《作法》ではなく《取り組み方のコツ》が書かれていそうだと感じたからです。自分のブログにも応用できそうだと。

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実際にこの本は、己の無知を恥じてションボリした自分のやる気を起こしてくれました。

ネットを見れば《正解》が可視化されているようで、アウトプットに臆病になる。でも《誤った情報》を伝えることと《自分の意見》を発信することは、まったくの別物です。同じ考えを持った人間ばかりの世の中になったら、あるいは同じ答えしか口にできない世の中になったら、そんなつまらないことってない。

〝レポートは「あなたの学びを深めるため」に書くもの〟

〝レポートを書くことで次の課題が見えてくる〟

〝自分の知識が少ないってわかること自体、価値のある体験〟

〝レポートを書くって行為は、君たちが「わからない」ことを発見するためのトレーニングでもある〟


特に励まされたのは〝「欠点」があることを自覚した、あなた自身の後悔のようなものを大切にしよう〟─────という一文でした。


後悔は悪いことじゃないんだ。無知を恥じなくてもいい。ブログを書くことで次にやりたいことや、自分に足りないものを自覚できたならそれでいい。発展途上なんだから。

人にどう読まれるかよりも、書いたあとの自分の変化を大切にする─────。

これといって意味のなかったブログ名【365Report】をこの名前にしてよかった!とホクホク顔になれたのも収穫でした。偶然だけど(*´꒳`*)

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以下、自分用メモ。

学びのコツ:「自分ならこうする/なぜそうなるのか?」を常に意識する

メモのとり方:短く・強い言葉で。「何から考えるべきか」を教えてくれる

ノートのとり方:そのとき自分が何を考えたか・何がわからなかったかも一緒に書く

縦方向に調べる・横方向に調べる:新↑↓古……新しい・古い情報/左←→右……着眼点・思想の違いなど

調べるときの注意点:反対意見を探す/偏った調べ方をしない/思い込みで書かない

インターネット:最新に強い/過去に弱い/〝今〟しか表示しない

論理(ロジック)とは:「どのように考えたのか」が見える思考

意見を磨く:持論をあえて否定することで自分の弱点が見える

肯定的に考えるコツ:⑴対象を尊敬する ⑵不学を自覚する ⑶小さな刺激を喜ぶ

否定的に考えるコツ:⑴過信しない ⑵自分の過去を疑う ⑶よりよいものがあると信じる

要旨(ようし)とは:「何を伝えたいのか」、レポートの目的は何か?

引用の仕方:正しく、丁寧に、敬意を持って

結論について:無理に出さなくてもよい

欠点について:全力で書き、後悔する……それが学びの成長を約束する

書き直しのやり方:最小限に/質より量。「粗削りだがおもしろいところがある」を目指す

捨てない:書いたもの・調べたことは財産

反論と批判:真剣に書いたレポートは真剣な反論を呼ぶ/批判は最良の教材

伝えること:「間違っている可能性」を明言する/「伝わらなかったこと」を分析する

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これらを参考にまた楽しんで、後悔しながらやっていきたいと思います!